1982 Masaki Sakurai「Concert」SP/CSAR
| 年 | 1982 |
| トップ | スプルース |
| バック&サイド | CSA Rosewood |
| スケールの長さ | 650 mm |
| ナット幅 | 51 mm |
| 仕上げ | ラッカー |
| 国 | 日本 |
| Luthier | Kohno, Sakurai & Kimishima |
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説明
この1982年 製桜井正樹「コンサート」は、スプルース材のトップとCSAローズウッド材のバックとサイドを備えたクラシックギターで、日本の東京で製作されました。CSAローズウッド材の素晴らしい組み合わせが特徴の、初期の桜井作品です。
初期の櫻井「コンサート」
櫻井氏は叔父の河野勝氏からギター製作の技術を学び、その影響は明らかですが、彼自身の個性もギターに反映させています。このギターは、美しくクラシックなデザインが完璧に仕上げられています。ネック裏に2本の黒檀の補強材を入れることで、非常に正確なセッティングが可能になり、弦高が低く弾きやすく、ビビリ音もありません。また、ネックの剛性が高まったことでサスティンも向上しています。
素材と音
使用されている素材はどれも素晴らしく、特にバックとサイドにはCSAローズウッドが使われており、明るい辺材と濃い心材が美しく融合しています。スプルース材のトップは、温かみのある豊かな響きを持ち、クリアでバランスの取れたサウンドです。コンサートはもちろん、アンサンブル演奏など、あらゆる場面で十分なパワーを発揮します。
状態とラベル
状態は非常に良好で、ひび割れや修理跡はなく、通常の使用に伴うごくわずかな塗装の摩耗が見られる程度です。ラベルには「Masaki Sakurai, M. Kohno Workshop」と記載され、モデル名「Concert」、1982年と署名が入っています。全体的に、非常に力強く迫力のあるコンサート楽器です。
動画と関連資料
上記では、櫻井正樹氏と、櫻井氏のギターでバッハを演奏する福田慎一氏を特集したドキュメンタリー「ギター職人とギタリスト」をご覧いただけます。オルフェオ誌は第15号で日本のギター特集を組んでいます。オンラインで読むことができるほか、 GSIで入手可能な印刷版「オルフェオ誌 11-15」にも収録されています。
背景
河野勝 (1926–1998)
河野、櫻井、君島は、東京のギター製作一家の3世代にわたる家系です。河野勝は、日本で最も重要で、世界でも屈指のクラシックギター製作家であり、1926年に水戸市に生まれました。1960年にスペインに渡り、マドリードでアルカンヘル・フェルナンデスに6ヶ月間師事しました。東京に戻って自身の工房を設立し、1967年にはベルギーで開催された国際ギター製作コンクールで金メダルを獲得しました。審査員には、 イグナシオ・フレタ、ロバート・ブーシェ、ホアキン・ロドリゴ、アリリオ・ディアスなどが名を連ねています。ジュリアン・ブリーム、オスカー・ギリア、シャロン・イスビンなど、世界的に有名な多くの演奏家が河野のギターを使用しています。
桜井正樹 (1944–2025)
1944年5月10日、東京生まれの櫻井正樹は、1966年に叔父の河野勝の工房に入りました。数々の功績の中でも、1988年にはフランス・パリで開催された第4回国際ギター製作コンクールで最優秀賞を受賞しました。河野氏は1998年に亡くなり、櫻井氏が工房を引き継ぎ、「櫻井河野」の名でその伝統を受け継ぎました。彼が工房を引き継いで以来製作されたギターは、河野ギターを世界的に有名にした高い品質、精密な職人技、細部へのこだわり、そして美しい音色を維持しています。櫻井正樹氏は2025年に81歳で亡くなりました( 追悼記事はこちら)。
君島壮(1983年生まれ)
河野勝の孫である君島宗は、東京の武蔵工業大学で学び、家業の工房に入り、2007年から叔父である偉大な櫻井正樹と共に製作と研鑽を積んできた。彼のギターは、櫻井から学んだデザインのアイデアや技術を取り入れつつ、1950年代から1960年代の河野勝のギターのサウンドを基盤としており、トップ材の木材に合わせて異なるブレーシングデザインを採用している。2021年には自身のモデル「Stella」を発表し、その後フラッグシップモデル「Sol」とその姉妹モデル「Luna」を発表した。


